ケナフ和紙壁紙概要 色見本
特性

 日本独特の和紙はその『美しさ』と特有の『強さ』のほかに、『あたたかさ』、『柔らかさ』、『鮮やかさ』など、機械生産の洋紙とは比べようもない魅力を持ち、心や体にやすらぎを与えてくれます。
洋紙に比べて和紙の原料は繊維の長さが10倍もあります。それが和紙の柔らかくて丈夫、光を透かしたときのむっくりとした美しさをかもし出します。しなやかに絡み合った長繊維でつくられた和紙は室内にぬくもりのあるやすらぎの空間を保ちます。和紙壁紙はその独特の風合いだけでなく、機能面においても優れた性質を持っています。そのほとんどはビニールクロスには無い植物繊維ならではの性質や、繊維の絡み方による表面の凹凸から生み出されるものです。
畑で栽培される楮(こうぞ)の木。わずか1年で利用できるまでに成長する。
和紙壁紙の特徴
調湿効果 紙は木材のように呼吸しています。湿度の高いときには湿気を吸収し、乾燥している時には蓄えていた湿気を放出します。
調光効果 伝統的な工芸技術が生み出すランダムに並んだ繊維が光を乱反射させるので、照明の灯りや日光を柔らかく感じさせてくれます。
保湿効果 本来、紙が持っている特性のひとつです。特に和紙は洋紙に比べて繊維の隙間が大きいため、優れた保湿効果があります。
吸音効果 光と同じように音も分散、吸収、乱反射させてくれますので、柔らかな音響効果とともに、雑音も軽減してくれます。
環境改善 シックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドなどの室内汚染は、新建材やビニールクロスの接着剤によるものです。和紙は楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)といった自然の植物を原料としています。森林伐採の自然破壊も無く、腐れば肥料になり、燃やしても有害物質になりません。
剥がされた楮(こうぞ)の皮。これが千年の耐久性をもつ和紙になる。
この長く細かい繊維が複雑に絡み合って1枚の和紙ができる。